銀行にお金を預けていても、ほとんど金利がつかない今の時代。
「手持ちのお金を少しでも増やしたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、その一方で投資には元手が必要なため「資金がない人には投資なんて無理」と感じている人がいるのも事実です。
たしかに、現時点でお金がない状態だと投資でお金を増やすのは難しいでしょう。
ただ収入が少ない方でも、少し考え方をかえるだけでお金を増やす方法はいくらでもあります。
この記事は少額でも投資をしてお金を増やす方法や、お金を減らさないテクニックなど、いますぐ実行できる「お金を増やす方法」をご紹介します。
この記事のPOINT
・収入が少ない人でもはじめられる投資の方法
・お金の増やし方で注意すべき4つのポイント
・初心者がお金増やすならローリスクローリターンの投資から
・お金を増やす方法は節約するのが早道
・初心者向け「お金の増やし方」勉強法
・投資初心者や主婦がハマりやすい投資の罠とは?
「投資はお金持ちしかできない」「余剰資金がないと投資は無理」といった考えは間違いではありません。
しかし手元に少しのお金しかなくても、堅実に投資する方法はいくらでもあります。
たとえば投資の王道ともいえる株式投資の場合「多額の資金がないと株式投資は無理では?」と思う人もいるでしょう。
しかし実際の株式投資では1万円程度から投資もできますし、リターンも得られます。
株式投資とは、会社が発行している株式を購入し高値で売って利益を得る投資方法です。(高値で買って低値で売り、利益を得る売買方法もあります)
株式投資で得られる利益は売買益だけではありません。
テレビなどでよく見かける「桐谷さん」が得ている「株主からの配当品」も、投資によるリターンのひとつです。
株式投資で利益を得るには、おもに以下4つの方法があります。
株で利益を得る方法
1.株の売買益(株を安く買って高く売り利益を得る)
2.株の配当金
3.株の貸出金利
4.株式保有者に配られる優待品
投資で利益を得ているひとのほとんどは、この「株の売買益」でお金を増やしています。会社が発行する株式は、東証プライムなどの「株式市場」で売買が可能です。
株の売買は証券会社を通じておこなえ、株を安く買って高く売れば売買額の差額が儲けとなります。
たとえば1株100円の株を100株買って、110円になった時に売れば1,000円の儲けです。
そして株式の売買で増えたお金を投資にまわし、1株110円の株を買って120円になって売ればさらに1,000円儲かる計算になります。
もちろん、そのとおり上手くはいきませんが100円×100株=10,000円の元手があれば、短期間で資産を1.2倍にすることも可能です。
ただし当然ながら株価が下落すると損が発生しますし、証券会社によっては手数料を取られることもあります。
実際の株式売買では、税金と手数料を差し引いた残りが利益である点に注意しながら投資しましょう。
(※画像引用元:配当金と株主優待│SBIネオトレード証券)
会社は自社の株式を保有している株主に対し、「配当金」を支払うことがあります。
配当金は、株式を保有している企業に利益が出た際に、利益の一部を株主に還元するために支払われる分配金のことです。
利益が出たから必ず支払われるものではなく、また、配当金の金額も銘柄ごとによって異なります。
なお、配当金が支払われる時期も、銘柄によって異なり、年に1回のみ配当が支払われる企業から半期毎、四半期毎など様々です。
(引用元:配当金と株主優待│SBIネオトレード証券)
儲かっている会社は配当金を多く出し、逆に赤字経営の会社では配当金を出さないところもあります。
配当金は「ずっと株式を保有して欲しい」「株を買ってくれたおかげで商売がうまくいった」といった会社の思いがつまった「利益還元」のあらわれです。
配当金の金額は会社によってバラバラで、たとえば1株あたり10円の配当金が出る会社の株を100株持っていると100株×10円ですから1,000円の配当金がもらえる計算になります。
持っている株式を証券会社に貸すことで、金利手数料が得られることもあります。
「貸株」ができる証券会社で対象の株式を保有し、貸株の設定をしておけば金利手数料分が儲けとなります。
ただ、貸株金利がもらえる一方で保有している株式が値下がりする可能性もありますので「貸株だけで儲ける」のは難しいでしょう。
※参考:楽天証券の貸株サービス
(※画像引用元:マクドナルドの株主優待食事券)
株式投資は売買益や配当金以外にも「株主優待が受けられる」点がメリットのひとつです。
株主優待とは、株式を発行している企業が株主に対し特定の商品やサービスを還元することを意味します。
たとえば、以下のような株主優待があります。
【10万円以内で買える株式と株主優待(2025年1月6日時点)】
銘柄 | 株主優待 |
6758 ソニーグループ(6ヶ月) | 買物割引券 |
3382 セブン&アイ・ホールディングス(6ヶ月) | 買物券 |
8136 サンリオ(6ヶ月) | 自社商品等 |
9432 日本電信電話(6ヶ月) | 自社グループポイント |
4755 楽天グループ(6ヶ月) | 自社サービス利用無料 |
4661 オリエンタルランド(6ヶ月) | 1デーパスポート |
(引用元:GMOクリック証券株主優待銘柄)
株式投資のはじめ方についても、簡単にお伝えしておきましょう。
株式投資は、証券会社に口座を開設するところからはじめます。
1株あたりの金額が高額な銘柄はともかく、1株あたり100円程度の株があったり、1株単位で購入できたりする証券会社もありますので投資のハードルは意外にも高くはありません。
【株式投資開始までのステップ】
STEP1 証券会社で口座を開設する
楽天証券やGMOクリック証券など、スマホだけで口座開設ができる証券会社はたくさんあります。
口座を開設するだけなら費用はかかりません。
STEP2 証券口座に現金を入金する
つぎに自分の証券口座に日本円を入金します。
ちなみに現金を銀行から証券会社に移す場合、銀行と証券会社が同じグループ会社なら手数料無料でお金を移せる「スィープサービス」があります。(例:楽天銀行から楽天証券にお金を移す場合、手数料無料でお金を移せるなど)
STEP3 投資銘柄を選ぶ
将来値上がりしそうな株を選びます。
とはいえ、将来確実に値上がりするかどうかは投資のプロでもわかりません。
投資初心者なら「自分の好きな会社」「ふだんサービスを利用していて良いなと思っている会社」など、身近な銘柄からはじめてみるのもいいでしょう。
STEP4 株式を購入する
銘柄が決まったら株式を実際に購入します。
株式を購入する際には、「指値」で購入額を指定して買う方法と、「成り行き」といって株式市場の動きによって自動で購入できる2つの方法があります。
それぞれ一長一短がありますが、成り行きの場合は思わぬ価格で約定(株の購入が確定すること)してしまう可能性があるため、指値で買ったほうが無難かもしれません。
株式購入ができたら、あとは値上がりするのを待って株価が上がったときに売る流れになります。
株式市場は、さまざまな要素で株価が上下します。
株式を発行した企業が業績好調でも、「円高や円安」「各国要人の発言」などで株価が下落することもよくあります。
常に経済情勢に注意をはらい、世の中の情報に敏感になっておくことが投資で勝つコツです。
日本株を購入する場合は、基本的に100株単位でしか売買はできません。(証券会社によっては、特定のサービスを利用し1株単位での購入も可能)
一方、米国株式を購入する場合は1株単位での取引も可能です。たとえば、手頃で身近なアメリカ株の例を見てみましょう。
スニーカーやスポーツ用品で有名な「NIKE」の株は、2025年1月6日現在「1株73.31ドル」です。
この株を日本のように100株単位で購入するとなると、約116万円(1ドル157.78円)のお金が必要になります。
ただ、米株は1株単位で購入すると約12,000円足らずの投資金だけで投資できることになります。
アメリカの株は過去30年間で急成長をとげており、日経平均と比較すると日本の成長率との開きは約9倍です。
AppleやAmazonなど有名企業の株式も購入できますので、手持ちの資金が少なくても投資を楽しめます。
ただし、米国株式は為替の影響を受けたり、アメリカでの税金と日本での税金の2重課税がかかる点に注意が必要です。
※米国株取引にかかる税金は、基本的には国内での株式取引の税金と同じだけかかる。
株式 | 日本株 | 米国株 |
売却益に対する税金 | 譲渡益課税 | 譲渡益課税 |
配当金に対する税金 | 配当課税 | 配当課税 |
損益通算 | 可能 | 可能 |
(引用元:マネックス証券公式サイト)
ビットコインなど、仮想通貨の投資は「お金持ちじゃないとできない」と思う人も多いでしょう。
しかし実際のところ、仮想通貨の投資は数百円からの投資で収入が少ない人でも投資は楽しめます。
2025年1月6日現在、ビットコインの価格は「1コイン=15,588,976円(約1,560万円)」となっています。
ただ勘違いしてはいけないのが1コインを購入するのに最低1,560万円が必要かというと、そうではありません。
例えばGMOコインの場合、ビットコインは0.0001コインから購入が可能です。
0.0001コインから買えると、1コインが1,560万円程度のときに0.0001コインを買えば投資金額はたった1,560円程度です。
仮想通貨で投資をするには、仮想通貨取引所で口座開設が必要です。
実際の売買では手数料もかかってきますので、口座開設時に手数料に関する注意事項をしっかり読んでから取引するようにしましょう。
仮想通貨で投資をする流れについても解説します。
おおよその流れは証券会社の口座開設と同じですが、仮想通貨の取引をする場合、「販売所」と「取引所」など売買をする場所が違う点に注意が必要です。
【仮想通貨で投資を始めるまでの流れ】
STEP1 口座開設をする
仮想通貨の売買ができる取引所で口座開設をする(GMOコインなど)
STEP2 口座に入金
開設した口座に日本円を入金する
STEP3 仮想通貨を購入
販売所か取引所で仮想通貨を購入し、値上がりしたときに売る
【取引所と販売所の違い】
取引の種類 | 取引所 | 販売所 |
取引方式 | 板寄せ方式 | 2Wayプライス方式 |
取引相手 | GMOコインの利用者 | GMOコイン |
取引手数料 | Maker:-0.01% Taker:0.05% | 無料 |
可能な注文方法 | 成行、指値、逆指値 | 成行 |
(引用元:GMOコインFAQ「取引所(現物取引)と販売所の違い」)
積立型の保険など、保障を得ながら長期投資でお金を増やすことも可能です。
生命保険には掛け捨て型と貯蓄型があり、保険の商品によっては貯蓄型の生命保険に加入することで長期でリターンが得られることもあります。
貯蓄型の生命保険でお金を増やす仕組みは、以下のようになっています。
貯蓄型でお金を増やす仕組み
・加入者は毎月の保険料を保険会社に支払う
・保険会社は預かったお金で金融商品を買って運用する
・運用益が出ると、それまで積み立てたお金に利益をプラスしてさらに運用するため、長期間加入すればするほど投資リターンを得る確率が高くなる
ただし、保険会社の運用は「元本保証」ではありません。
短期間で保険を解約したり、世の中の金融事情が破綻したりすると長年保険に加入しても元本割れが発生することもあります。
<金融庁公式サイトより>
1.外貨建保険販売の際の情報提供のあり方についてについて
■外貨建て生命保険の相談が増加しているとして2017年12月に続き2度目の注意喚起情報が公表されている。
■公表された事例にもあるような「元本保証を約束されたが違った」「定期預金をしたつもりが、外貨建て変額個人年金保険に加入していた」といった募集行為は極めて問題である。
(引用元:金融庁公式サイト)
「ポイ活」と呼ばれる方法を使い、ポイントアプリを利用してお金を増やす方法もあります。
ただ、ポイントアプリでお金を増やすといっても実際には「ポイントを集めてお金に換える」のが正解です。
たとえば、下記でご紹介している「ちょびリッチ」などのポイントアプリでは、以下の方法でポイントが稼げます。
ポイントを稼ぐ方法
・アンケートに回答する
・広告を見る
・指定された商品やサービスを購入する
貯まったポイントは1ポイント1円相当で換金できるところがほとんどですので、地道にお金を増やすなら最適なサービスといえるでしょう。
普段銀行で取引をしたり、キャッシュレスで決済すると銀行などでポイントがもらえることがありますが、貯まったポイントを投資にまわしてお金を増やす方法もあります。
代表的な例としては、PayPayのボーナス運用があげられます。paypayを使っていると、1円や5円程度のボーナスポイントがもらえます。
このボーナスポイントを資産運用にまわすことが可能で、筆者も遊び感覚で余ったポイントを投資に回しています。
以下がその実績画面ですが、現在10円を投資して評価額が8円ですから、残念ながら2円損している計算になります。
※参考:paypayポイント投資
上記のほかにも、楽天証券やSBI証券では対象のサービスで貯まったポイントやVポイントなどを投資に回すことも可能です。
詳しくは下記公式サイトに説明がありますので、こちらもご覧ください。
※参考:
◆楽天証券のポイント投資サービス
◆SBI証券のポイント投資サービス
「クラウドソーシング」とは、仕事を発注したい企業がライティングやデザインなどのスキルを持っている個人に仕事を発注できる仕組みのことを指します。
お金がない状態でも、クラウドソーシングのサイトに登録するだけなら費用はかかりません。
クラウドソーシングで募集されている仕事のなかにはスキルが必要な仕事もありますが、なかには経験がなくても稼げる仕事もあります。
収入が少なくてスキルがなくても、毎月1万円程度なら十分稼げます。
クラウドソーシングで働ける仕事を本業にしているような人もいますので、一度下記の大手クラウドソーシング3社をチェックしてみるといいでしょう。
クラウドソーシングで大きく稼ぐには「プログラミング」「デザイン」「ライティング」「コピーライター」など一定のスキルが必要です。
しかし、スキルがなくても「タスク・作業」でお金を稼ぐことも可能です。
代表的なタスク案件と稼げる金額を表にしていますので、自分にできそうな仕事があったら一度チャレンジしてみることをおススメします。
【スキルがなくても稼げるタスク案件の例】
仕事の内容 | 稼げる金額の目安 |
データ収集・入力・リスト作成 ※URL収集、企業情報調査、商品情報調査など | 1,000円~10,000円/100件 |
テープ起こし・文字起こし ※PDF文字起こし、セミナー文字起こし、 インタビューテープ起こしなど | 90円~260円/1分 |
レビュー、口コミ ※商品レビュー、商品モニター、口コミなど | 50円~200円/1レビュー |
モニター、アンケート、質問 ※アンケート、商品モニターなど | 10円~3,000円/1回答 |
データ調査、分析、統計 ※検索結果調査、SERPsモニタリング、商品情報調査など | 500円~3,000円/100件 |
チケット、出品、予約代行 ※EC出品代行、購入代行など | 100円~1,000円/商品1点 |
(引用元:ランサーズ タスク案件)
アフィリエイト収入でお金を増やすことも可能です。
「アフィリエイト収入」とは自分のブログやSNSに広告を貼り、その広告を見たユーザーが広告をクリックしたり商品を購入することで手数料を得ることを指します。
本来は自分でブログを運営し、その記事のなかに広告を貼るのがベストなのですが、ブログを持っていなくても「セルフバック」でお金を稼ぐ方法もあります。
セルフバックとは自ら広告をクリックして商品を購入し、キャッシュバックを得る仕組みのことです。
たとえば、以下のような案件があります。
【アフィリエイトのセルフバックの例】
クレジットカード入会と利用 | 8,000円~10,000円 |
証券会社の口座解説 | 1,000円~3,000円 |
FX口座の口座開設と初回取引 | 25,000円~30,000円 |
WiMAXの購入 | 12,000円~15,000円 |
いくつかのセルフバック案件を複数回積み重ねることで、10万円程度なら十分稼げます。
一方、自分でブログを運用する場合は専用のアドレス(ドメインといいます)やブログサイトを保存しておくレンタルサーバー契約などが必要になります。
ただ費用はそれほどかからず1ヶ月1,000円程度あればブログ運用もできますので、一度チャレンジしてみる価値はあるでしょう。
※参考:A8netのセルフバック
iDeCo(イデコ)とは、将来の老後資金を年金とは別で運用する投資方法のことを指します。
ただ、iDeCo(イデコ)で貯まったお金は60歳まで引き出せませんので、短期でお金を増やしたい人には不向きです。
iDeCo(イデコ)では、日本株式や外国株式の投資ファンドに投資していきますので経済情勢や為替リスクの影響を受ける可能性があります。
そのためあまりリスクの高い商品に投資すると、最悪のケースでは元本割れすることもありますので自己責任で投資商品を選ばなければいけません。
※参考:ideco公式サイト
一方「NISA」でお金を増やす方法についても簡単に解説します。NISAとは、株式投資で得た税金が一定期間非課税になる仕組みのことを指します。
通常、株式投資や投資信託で利益を得ると利益に対して20%の税金がかかります。
NISAには「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類があり、それぞれ非課税になる金額や期間が違います。
投資でお金を増やすには「税金」にも注意をはらう必要があります。
「せっかくお金が増えたのに税金で取られてしまった」とならないように、NISAは最大限活用することをおススメします。
※参考:nisaとは|金融庁公式サイト
収入が少なくてもでもお金を増やす方法は、意外にもたくさんあったことがおわかりいただけたでしょう。
一見「お金を増やす」「投資する」と聞くと、非常にハードルが高いように思えます。
しかし投資は一定のリスクはあるものの、しっかり勉強して取り組めば将来にお金を残す最善の方法といえるかもしれません。
そこで、お金を増やしたいときに覚えておきたい「大事な4つのポイント」をご紹介します。
お金を投資で増やす場合、「単利」と「複利」の仕組みは必ず理解しておきましょう。「単利」とは、預けた元本は変わらずに、毎年一定の金利がつく方式のことを指します。
たとえば、10万円を10%で運用した場合、1年目は10万円×10%ですから10,000円の利息がつきます。
単利で運用する場合は2年目も元本は10万円のままですので、さらに10万円×10%=10,000円の利益が積みあがる計算になります。
こうやって単利で10年間投資と続けると、10年間で得られる金利の利益は10,000円×10年=10万円となります。
一方、複利について見ていきます。
複利とは、金利で得られた利益を元本に組み込み、運用を繰り返す仕組みのことを指します。
たとえば複利で10万円を10%で運用すると、以下の計算になります。
【複利で10万円を10%で運用した場合】
1年目 | 100,000円×10%=運用益は10,000円 |
2年目 | 100,000円+1年目の運用益10,000)×10%=11,000円 |
3年目 | (100,000円+1年目の運用益10,000+2年目の運用益11,000円)×10%=12,100円 |
単利の場合、3年目でも年間10,000円の利益しかでませんでしたが複利の場合は3年目に12,100円の運用益が出せることがわかります。
お金を増やしたい場合は「複利で運用すること」を前提に考えるようにしましょう。
金融庁の公式サイトにも、いくつか参考になる記事がありましたので、ぜひこちらもご覧ください。
※参考:金融庁公式サイト|投資の基本
「お金を増やしたい」と考えると、つい「稼ぐ」「投資する」といったことばかり考えがちですが「1万円を増やすのも、1万円を節約するのも同じ」と考えることも大切です。
最終的には手持ちのお金が増えることが目的なわけですから、1万円を増やすのが無理なら1万円節約する方法を考えましょう。
毎月1万円を節約する方法としては、以下の方法があります。
1万円節約方法
・光熱費で1万円を節約する
・スマホ代やインターネットの料金など通信費で1万円を節約する
・生命保険料や医療保険などの保険料で1万円を節約する
具体的な節約方法はこのあと詳しくご紹介しますが、投資の専門家でも節約にはかなりシビアです。
節約することでお金の大事さもわかってきますので、楽しみながらの節約にチャレンジしてみるのはいかかでしょうか。
投資をするうえで邪魔になってくるのが「借金をしていることによる利息負担」です。投資の元手を確保するには、「収入を増やすこと」も重要になってきます。
「借金の返済」と「収入増」は、お金を増やすうえでは当たり前のことかもしれません。
両方を達成できないと、投資でお金を増やすのは難しいでしょう。
いくら投資で年利5%の利益を得られたとしても、借金で年率15%程度の金利手数料を支払っていては何をしているのかわかりません。
投資をしている人のなかには、借金をしたお金を投資にまわしているケースもあります。
投資は余剰資金でおこなうのが鉄則ですから、まずは借金を減らし収入を増やすことを徹底的に考えてみましょう。
4つ目のポイントは「時間の使い方」です。時間をどう使うかは、一見すると投資とは関係のないように見えます。
しかし投資にはさまざまな知識が必要ですし、世の中の経済情勢は常にウォッチしておく必要があります。
下記に投資で成功できない人と成功する人の「時間の使い方の違い」を比較してみましたので、参考にしてください。
【投資で成功する人と失敗する人・時間の使い方の違い】
時間の使い方 | 成功する人 | 失敗する人 |
余った時間で本を読む | ◯ | ×(本に興味がない) |
通勤時間中も情報収集 | ◯ | ×(寝る、スマホゲームに没頭) |
投資経験者との食事などで情報収集 | ◯ | ×(飲み会は同僚と会社の愚痴で終わる) |
ひと言で「投資」といっても「株式投資」「仮想通貨」「不動産投資」など、さまざまな方法があります。
では、投資の初心者がチャレンジするにはどのような点に注意しどんな分野に投資すべきなのでしょうか。
いくつかのポイントを考えてみましょう。
「借金して投資しない。」
この点はさきほどもお伝えした通りですが、投資は余剰資金でするのが鉄則です。
借りたお金で株式投資をしてしまうと株価が下がったときに耐えられずにすぐに売却してしまい、長期保有ができません。
長期保有をしておけば利益が出るケースでも、短期売買で損をしてしまうケースもあるでしょう。
では、どんなお金を「余剰資金」として扱えばいいのでしょうか。
いくつかの見方はありますが「2~3年度まで考えても使わないであろうお金」を余剰資金として見るのが一般的です。
手持ちの資金から毎月の生活費を計算し、直近で発生するようなイベント費用(入学費用や車の購入費など)を差し引くと、おおよその余剰資金が計算できます。
投資初心者は、レバレッジ取引は避けるようにしましょう。
レバレッジとは、保証金を証券会社などに預け保証金の何倍もの取引ができる投資方法のことを指します。
たとえば手持ち資金が100万円の場合、現物取引なら100万円分の株式しか購入できませんが、レバレッジ2倍で取引する場合は200万円分の取引が可能になります。
レバレッジ取引で株を購入すると、株価が上がったときは大きな利益が得られるメリットがあります。
一方、株価が下がってしまうと現物取引をしたときと比較して損も大きくなります。
下記で100万円で現物取引をした場合とレバレッジ取引をした場合とで、どれくらい損失金額が違うのか比較をしてみます。
【現物取引とレバレッジ取引との損失額の違い】
運用条件 | 株価が1/2になった場合の株価評価額 | 残る資産額 | 負債 |
現物取引 ・100万円で株を購入 | 100万円×1/2=50万円 ※損失は50万円 | 元手100万円-損失50万円=資産は50万円残る | なし |
レバレッジ3倍取引 ・100万円の保証金で300万円分の株を購入 | 300万円×1/2=150万円 ※損失は150万円 | 元手100万円-損失150万円=資産は0円 | 負債50万円 |
(引用元:日興証券公式サイト「信用取引が危険と言われる理由」)
大きく儲けようとしてレバレッジ取引をする気持ちはわかりますが、投資を始めたばかりの人はリスクを最小限におさえる投資を心がけましょう。
投資に関するサイトを見ていると「アパート経営」や「古家をリフォームして家賃収入を得よう」など、不動産投資に関する情報を目にすることも多いでしょう。
投資初心者なら「安定的にリターンが得られる」不動産投資に興味を持つかもしれませんが、不動産に知識がないならマンション投資などは避けるべきです。
実際のところ、ワンルームマンションなどを買って投資で利益は得られるかもしれません。
しかし安定的な利益が得られる一方で、不動産投資には以下のリスクもあることは忘れないでおきましょう。
【不動産投資のリスク】
空室リスク | 空室状態が長く続き、家賃収入が途切れる可能性がある |
家賃が下落するリスク | 購入当初の家賃から相場が下落し、ローンの金利を下回る可能性がある |
家賃滞納リスク | 管理会社や保証会社を経由せずに人に貸した場合、家賃滞納により収入が途切れる可能性がある |
自然劣化や災害による修繕費用のリスク | 外壁や内装など入居者が入れ替わるたびに費用が発生し、地震や火災で大規模修繕費用の捻出が必要な場合がある |
さきほど「1万円を増やすのも1万円を節約するのも一緒」とお伝えしました。
ここからは、手軽にできる節約の方法をいくつかご紹介します。どれもすぐにできることばかりですので、「節約できたお金を投資にまわす」ことも可能になります。
身近な節約方法
・スマホを格安携帯に乗り換える
・電力ガスなどの光熱費を節約する
・保険を見直して保険料を節約する
・リボ払いをやめる
・ローンを借り換える
・コンビニの利用を控える
スマホ料金を毎月5,000円以上支払っている場合は、格安スマホへの切替えやプランの見直しを検討してみましょう。
最近では楽天モバイルやLINEモバイルなど、格安スマホが主流になっています。
一方で、いまだにドコモやau、ソフトバンクなど3大キャリアの携帯を高い料金で使っている人もいます。
なかにはデータ通信などをほとんどしないのにも関わらず、毎月固定基本料が5,000円以上かかるプランに加入しているケースもあるでしょう。
現在保有しているスマホが「SIMフリー」と呼ばれる機種の場合は、スマホのなかにはいっているSIMだけを他社に乗り換えることで月額基本料を1,000円以内におさえることも可能です。
ただし基本料が安いプランは通信の容量が少なく、動画視聴などに支障をきたすこともあります。
携帯料金を見直すには、以下の方法もあります。
「データ容量が多いプランや、電話もしないのに無料通話がはいったプランに加入しているケースがあります。
毎月の料金を安くしたい場合は、格安SIMに乗り換えなくても基本料の削減が可能です。
スマホ料金の内訳を見ると、加入契約時に付帯されていたオプションが契約状態のまま残っていることがあります。
たとえば有料チャンネルのオプションや保険のオプションなどです。
もちろん継続する必要があればそのままでもかまいませんが、まったく使っていないようなオプションなら解約することで月額1,000円以上節約できることもあります。
ちなみにあまり外出をせずに自宅でスマホを使うことが多い場合、スマホ回線を利用せずに自宅のWi-Fi環境で通信することをおすすめします。
自宅のWi-Fi環境でスマホを使えば、基本料金の安いプランでも十分にスマホが使えます。
光熱費が負担になっているなら、電力やガスの自由化サービスを利用し少しでも安いところ切り替えるようにしましょう。
電力だけを切り替えてもそれほど値引きは期待できませんが、スマホや自宅のインターネットをセットで電力に加入すれば電気代とインターネット料金の両方で値引きが受けられることもあります。
ガスについても地域のガス会社と契約するよりは、通信会社+電気+ガスといったようにセットで加入するほうが値引き率は高くなります。
※参考:
◆電力の小売り全面自由化って何?
◆ソフトバンクおうち割でんきセット
生命保険や医療保険に加入している場合は、本当にいまの保障が必要なのか面倒くさがらずに見直してみましょう。
たとえば40歳で「サラリーマン」「15歳の子どもがいる」場合で考えてみます。
サラリーマンの場合、勤務先の会社が団体生命保険に加入してくれていて万一の場合の保障が受けられることもあります。
仮に会社での保険で死亡保障が500万円出るとすれば、現在2,000万円の死亡保障に入っているとして1,500万円まで保障額を下げられます。
さらに、終身保険で「一生高額な保障」が必要かどうかも見極めることが大切です。
15歳の子どもがいる場合だと、成人するまで残り5年です。子どもが成人したあとは面倒を見る必要もないため、満額の保障は必要ないかもしれません。
上記のことを考えると、終身保険ではなく払い込み期間の短い保険に切り替えることも可能です。
医療保険について考えた場合、日本では一定額以上の高額医療費を支払わなくてもよい「高額医療費制度」があります。
たとえば基準となる報酬月額が26万円未満の場合は、約57,000円程度の医療費さえ払えればそれ以上の支払いは免除されます。
入院したときの差額ベッド代も、個室ではなく大部屋で入院できれば不要です。
長期入院で食事代などは気になるところですが、いまの病院では重症者ではないかぎり16日程度で退院させられることも頻繁にあります(2022年の一般病床の平均在院日数は16.2日でした)。
※参考:厚生労働省「令和4(2022)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況」
医療保険料を支払っていてもそれほど大きな恩恵を受けられることも少ないため、医療保険の解約を検討してみるのも節約方法のひとつでしょう。
毎月の給料を節約して使い、将来のための資金や投資のためのお金を貯めたい場合は、給与天引きで貯蓄するようにしましょう。
給与天引きでの貯蓄は、以下の方法で設定できます。
給料天引き方法
・会社の財形貯蓄で貯金する
・銀行などの積み立て貯金の引き落とし日を給料日に設定する
貯蓄額を「最初からなかったお金」として貯金してしまえば、あとの生活はなんとかなるものです。
一方、給料を一度受け取ってから自分で銀行に預けに行くとなぜか「損している」「もったいない」などといった感情が生まれます。
計画的に積み立てたいなら、断然給与天引きでの貯金をおすすめします。
※参考:ゆうちょ銀行|自動積立定期貯金
クレジットカードでリボ払いを多用しているなら、一度リボ残債を返済するようにしてください。
リボ払いは、毎月のカード支払いが一定額になるため一見すると便利な支払い方法のように思えます。
しかし、リボ払いには年率で15%程度の金利手数料がかかってきます。
さらに、毎月の返済額が少なくて済むため「負担が少ないから大丈夫」と変な感情が生まれ、衝動的にカードで買い物をしてしまうリスクもあります。
一度リボ地獄にはまってしまったら、一生抜け出せない人もいます。
手持ちのお金がないなら、銀行のおまとめローンなどを利用しリボ払いを一括返済する方法もあるでしょう。
クレジットカードの賢い使い方などについては、下記の金融庁の資料もご覧ください。
お金がない人の特徴として「コンビニをよく利用する」特徴があげられます。
もちろん、コンビニで売っている商品すべてがスーパーと比較して高いわけではありません。
ただ1杯110円のコンビニコーヒーを毎日買っていたとしたら、毎月コーヒー代だけで3,000円の出費です。
コンビニに行くとレジ前に売っているスィーツなど、余計なものを買ってしまうこともあるでしょう。
お金を節約したいなら、とにかく「コンビニには近寄らない」ほうが賢明かもしれません。
カードローンやマイカーローン、住宅ローンなどのローンを利用しているなら、少しでも金利が低いローンへの借り換えを検討してみてください。
たとえばカードローンで年率18%の金利でお金を借りる場合、銀行カードローンなどの低金利ローンに借り換え可能なら毎月の利息を半分程度にできるかもしれません。
住宅ローンの借り換えができる場合も金利手数料の節約にもなりますし、借り換え先によっては返済期間も短縮できます。
現在お金に乏しい人が株式投資や仮想通貨での投資にチャレンジするときは、投資で負けるリスクを最小限におさえるための勉強は欠かせません。
では具体的にどんな投資の勉強法が最適なのか、いくつかのおすすめ勉強法をご紹介します。
世の中には、有料の投資教室などが多数存在します。もちろん信用できる投資教室もありますが、なかには自社の投資商品を売りたいだけの講座もあります。
「お金だけ取られて、結局は損をした」といったことにならないように、できることなら無料の講座で勉強するほうがいいでしょう。
投資の勉強をする際には、無料のYouTube動画がおすすめです。
YouTubeの動画を検索すると一般の人がアップしている投資動画があったり、投資で成功している人が運営しているチャンネルがあったりします。
そのなかでも信用できるのは、証券会社が運営している投資チャンネルです。
たとえば、以下の松井証券の公式YouTube動画なら「マヂカルラブリーと学ぶ松井証券資産運用!」と題して有名人と会話しながら投資が学べます。
※参考:松井証券公式youtube
楽天証券の「トウシル」も、わかりやすい投資チャンネルのひとつです。
テーマを決めて公平な立場で専門家が説明してくれているので、筆者もいつもここで勉強しています。
※参考:楽天証券「トウシル」
いちばんカンタン! 株の超入門書 改訂3版
動画もおすすめですが、じっくり勉強するなら「本を読む」のもいいでしょう。
たとえば「いちばんカンタン!株の超入門書」では投資の基本知識はもちろん、株式投資の仕組みや注意点などが優しく学べます。
お金全般の知識を深めたいなら「知らないと損する 池上彰のお金の学校」がいいでしょう。
保険や投資、税金などのお金の基本が学べます。
とにかく専門用語なしで難しいことが嫌いなら、「図解・最新 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」を買ってみてください。
図解が多く専門用語も少ないため、簡単に投資の基本が学べます。
上記のほかにも、普段から日経新聞を読めば、国内外の経済情勢は理解できます。
経済情勢が理解できれば「もうすぐアメリカの株が下がるから日本の株も危ないかも」など、リスクを想定した投資ができます。
さらに、最新の企業情報なども入手できるため、投資の銘柄選びにも役立ちます。
最後に投資に関する注意事項もお伝えしておきます。
投資にまつわる詐欺行為は、いまも昔も横行しています。「おいしい話」はほとんどウソです。
信頼できる人から誘われても、投資に関する勧誘なら話しを聞く前に断ったほうがいいかもしれません。
「絶対に儲かる」「100万円投資してくれれば、年率20%のリターンがある」など、投資詐欺の話しはどこにでも転がっています。
下記は金融庁公式サイトから引用したものですが、以下のような勧誘も実際におこなわれています。
<金融庁公式サイトより>
・「上場確実ですので、必ず儲かります! 元本も保証します!」
・「△△社の株(社債など)を買ってくれたら、あとで高く買い取ります。」
・「被害を回復してあげます。その代わり、別の商品(□□社の株式・社債など)を買ってください。」
・「金融庁(その他公的機関名)の者ですが…」
(引用元:金融庁公式サイト「詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!」)
上記のような連絡がきたら、詐欺行為の可能性が高いため投資の話しにはのらずに取引しないことが大切です。
もし不安な誘いを受けたら、下記の相談窓口へ連絡するようにしましょう。
情報提供窓口
【金融庁金融サービス利用者相談室】
受付時間:平日10:00~17:00
電話(ナビダイヤル):0570-016811
【証券取引等監視委員会 情報提供窓口
証券取引等監視委員会事務局 市場分析審査課情報処理係】
直通:0570-00-3581
【実際の詐欺事例】
ビジネス名 (提供事業者名) | 具体的な事例 |
おもてなしビジネス(アース) | 食事や風景の写真を撮影して投稿するだけで、毎日5千円から1万円を稼げるなどとかたるもの |
音読ビジネス(インサイト) | 本を5分間音読して音声データを送信するだけで、毎日1万円以上を稼げるなどとかたるもの |
ペタペタビジネス(ウインズ) | インターネット上の動画の URL を特定のウェブサイトに貼り付けるだけで、毎日1万円から3万円を稼げるなどとかたるもの |
※参考:◆消費者庁公式資料
最初に1万円程度の情報商材を消費者に購入させ、その後に執ような電話勧誘により著しく高額な情報商材を購入させる事業者4社に関する注意喚起
手持ちにお金がないと、なかなかまとまった投資はできないかもしれません。
ただ今回お伝えしたように、収入が少ない人でもコツコツ節約すれば投資の元手は貯められます。
少額でも、株式投資や仮想通貨での取引も可能です。
この記事でご紹介した内容を参考に投資に関する知識も勉強し、できるだけリスクの少ない投資にチャレンジしてみることをおすすめします。